私たちは2025年、この4月現在での計画として、横浜市青葉区・神奈川区・都筑区、あるいは川崎市高津区に、サテライト拠点を3箇所ほど出していこうと考えています。
今日はすでに訪問看護ステーションを運営されている皆さんに向けて、この「サテライト展開」について私の考えを共有させていただきます。
こちらの内容は、元インキュベクス代表取締役(現:円仁会代表)の上村(かみむら)さんにお話しいただいております。
YouTubeでも配信しておりますので是非ご覧ください。
サテライトって、ただの「小さい事業所」じゃない
「サテライトをゆっくり人員を増やして、いずれ事業所にしていく」というのは、一見理にかなっているように聞こえます。
ですが、私の考えでは、それはちょっと違います。
サテライトは、いわば「ニーズを探るための装置」です。
たとえば、PT(理学療法士)さんをメインに1~3名程度配置し、そのエリアに対して積極的な営業活動を仕掛ける。
これがサテライトの基本的な機能だと思っています。
そのサテライトを中心に、
「この地域はどこにニーズが眠っているのか?」
「どこに行けば関係者と繋がりやすいのか?」
といったことを見極めていくのです。
サテライトは軽装でいい。だからこそ素早く展開できる
サテライトの開設には、さほど大きなコストはかかりません。
たとえば、マンションの一室。
敷金・礼金、それにコピー機などの備品を含めても、初期費用は100万円~150万円程度で済みます。
一方、最初から事業所として立ち上げようとすると、看護師さん数名の雇用や、規模に応じた設備が必要になります。
費用はサテライトの10倍以上にもなります。
この差は非常に大きい。
だから私はまず、サテライトでエリアのニーズを掌握する。
そのうえで、実際に大きなニーズが確認できた時点で、初めて事業所としての開設を検討するのです。
サテライトは続けなくてもいい。次の拠点を目指す
ここが大事なポイントなのですが、事業所を出店した後、そのエリアのサテライトは撤退してもOKです。
「せっかく作ったサテライトなんだから…」と無理に続ける必要はありません。
それよりも、新しいニーズを探しに、次のサテライトを展開していく。
訪問看護の出店で大事なのは、「ニーズがある場所に出店する」こと。
逆に言えば、ニーズが無い場所に出店してしまうと、開業と閉鎖を繰り返すことになり、地域からの信頼も失ってしまいかねません。
そうならないためにも、サテライトは柔軟に、機能的に使うべきだと思うのです。
サテライト展開は戦略的に
訪問看護の経営をしていく中で、
いきなり新しいエリアに大きな事業所を出すのはリスクが大きいものです。
だからこそ、軽装で動けるサテライトを活用して、
まずは“情報収集”と“営業活動”に特化する。
その上で、確信が持てたエリアには、満を持して事業所を出す。
サテライトは単なる拠点ではなく、「出店戦略の装置」です。
ぜひ、皆さんの経営の参考になれば幸いです。
最後に・・・円仁会とは? |
円仁会は、インキュベクスやケイスラッシュ、医療関係施設など、複数の関連会社を統括するホールディングカンパニーです。今年 1月より私は円仁会の代表取締役に就任し、よりスムーズな運営を目指して、各関連事業所の代表職を信頼できる方々に委ねております。 |