今日は、介護・医療ビジネスで成功しても、なぜか満たされないという感覚を持っている方に向けて、私自身の体験と、そこから得た気づきを共有させていただきたいと思います。
こちらの内容は、元インキュベクス代表取締役(現:円仁会代表)の上村(かみむら)さんにお話しいただいております。
YouTubeでも配信しておりますので是非ご覧ください。
成功しても満たされなかった50代前半の私
私はこれまで約15年にわたり、「ケアーズ」というブランドで訪問看護ステーションの開業支援をおよそ1000拠点以上お手伝いしてきました。
また、自らも介護ビジネスの直営事業を約8〜9年運営し、現在全グループ会社社員は約100名、将来的に2026年には150名、2027年には200名体制を目指して事業計画を描いています。
このように数字で見れば成功と言われる部類に入るのかもしれませんが、50代前半の頃、私はひどく虚しい思いを抱えていました。
- 事業は伸びている
- 社員も増えている
- 経済的な余裕もある
…それでも、「これは誰のため?」「なぜこんなに忙しい?」「眠る時間も、学ぶ時間も、遊ぶ時間もないじゃないか」という疑問と虚無感が消えなかったのです。
モノでは埋まらなかった心の空白
高級車や欲しかったものを買ってみる。
でも一瞬の満足の後にやってくるのは、さらに深まる虚しさでした。
“欲望の充足”は、“本当の満足”とは違う──その事実に、私はようやく気づき始めます。
剣道の師の言葉が転機になった
私は空手や剣道をたしなんでいますが、ある日、剣道の先生から言われた言葉にハッとさせられました。
「上村、お前最近ちょっとおかしいぞ。成長を急ぎすぎて自分自身の型や理念を見失なってるんじゃないか?」
この言葉をきっかけに、私は禅、老子、孔子といった東洋思想や武道家が読む本を手に取り、自分を見つめ直すようになったのです。
“足していく暮らし”から“減らす暮らし”へ
それまでの私は、目標を達成したらまた次へ、そのまた次へ…と常に先を追い続ける“加算型”の生き方をしていたように思います。
しかし、徐々にそれらを見直し、持っているもの・欲望・時間の使い方を「減らしていく」暮らしにシフトしました。
おかげで現在の私は、
- 1日8時間眠る
- 1日1時間以上散歩する
- 週4回、武道の稽古に打ち込む
- 紹介だけで社員を増やす
- 学びと遊びの時間を確保する
そんな暮らし方ができています。
こうして初めて、事業の成長と幸福感が一致する日々がやってきたのです。
成長と幸福のバランスとは?
私が気づいたのは、「世の中の成功」や「他人の基準」に自分を当てはめようとすると、「自分らしさや本来の喜びがどんどん失われてしまう」ということでした。
今では、
- 目標は無理して持たない
- 欲しいものも特にない
そうしたシンプルな暮らし方をしてみて初めて、毎日仕事が終わる夕方6時頃になると、じんわりとした幸福感に包まれるような心穏やかな日々が訪れてきた気がしています。
成功しても満たされないと感じている方へ伝えたいこと
もしあなたが、
- 忙しいけど給料は上がった
- 夢もある程度叶った
- でも、なぜか満たされない、虚しい…
そう感じているなら、「足す」ではなく「引く」暮らしを、ぜひ試してみてください。
1日1つ、やらないことを決める。
1日1つ、持たなくていいものを手放す。
もしかすると、そんな、削ぎ落としていくような暮らしのほうが、あなたに合っているのかもしれません。
よかったら是非試してみてください。
最後に・・・円仁会とは? |
円仁会は、インキュベクスやケイスラッシュ、医療関係施設など、複数の関連会社を統括するホールディングカンパニーです。今年 1月より私は円仁会の代表取締役に就任し、よりスムーズな運営を目指して、各関連事業所の代表職を信頼できる方々に委ねております。 |