訪問看護/訪問介護/施設運営/訪問診療のバックオフィス、起業支援を行っている、インキュベクスグループの上村です。
私は現在、訪問看護ステーション、訪問介護、訪問診療のバックオフィスなどを運営しておりますが、常にテーマになるのが
『移動時間の短縮』です。
移動時間を短縮することができれば、あと1件訪問できるのに、2件訪問できるのに、常々そんな風に感じています。
私は小さな介護施設も経営しているのですが、介護施設でサービス提供をする場合、Aというお部屋を出てBのお部屋へ行く移動時間はまあ10秒くらい。
そしてその隣の部屋に行くのにまた10秒。さらにお隣の部屋に行くのに10秒。
といった具合につまり移動時間は、ほぼかからないのです。
こうした理由から、例えば介護施設に訪問看護や訪問介護、訪問診療を組み合わせで入れると、ものすごく効率が良くなる。
具体的には、訪問看護ステーションだったら1日あたり一般的には5件とか6件と言われていますが、これの倍は訪問できるようになるのです。訪問介護にも同様のことが言えます。
ですからある程度規模感のあるサービス提供をしたい方は、大きな介護施設を作って、そこに自社の訪問看護や訪問介護ステーション、その他関連サービスを組み合わせていくということが、1つの方法としてあるわけです。
ところが介護施設経営にも1つデメリットがあって、例えば土地を買うにせよ借りるにせよ、物件の調達ができるまでに結構時間がかかるのです。
自分で建てる場合はその間お金が寝てしまうし、借りるにしても大家さんと交渉してから物件が出来上がり、サービス提供を開始するまでに2年程度は時間がかかってしまいます。
私の場合も同様でした。
そこで私は2025年から、介護施設のように移動時間をものすごく短縮できるような取り組みとして、街中のインフラを活用する、ということを考えました。
例えば街の中にあるアパートだとかマンションだとか、借り手を探している物件やシェアハウスなど、それらを高齢者の住まいとして提供できるかたちにして、しかも極々小さいエリアに、ある程度の量の住まいを提供することによって、訪問看護、訪問介護、訪問診療の移動時間を短縮することができるだろうと思うのです。
ではどういう風にやっていくのか、
実は以前にもこの取り組みを試みたことがあるのですが、その時は残念ながら他部門事業が忙しくなり撤退してしまったので、もう一度この街中のインフラを有効活用し、この移動時間短縮の取り組みをやってみようと思うのです。
年内にもう1度綿密にサービスを設計したら、2025年は、5部屋なのか10部屋なのか、テスト的な稼働で検証する。
そして2026年、行政など関連する色々な方々の協力をいただきながら、50或いは100部屋程度の規模感を持った展開を目指していきます。
ひいてはほかにも様々な状況の方の要望や各方面からのニーズ、例えば高齢で保証人がいないために住まいを借りるのが難しいような方々のバックアップや、増え続ける孤独死を防ぐための一助となる、そんなことにもつながるのではないかな?
そんなことを考えながら、これから実践してまいりますのでどうぞよろしくお願いいたします。