訪問看護/訪問介護/施設運営/訪問診療のバックオフィス、起業支援を行っている、インキュベクスグループの上村です。
今回は医療・介護事業所の経営にかかる年間経費を2000万円ほど削減することで、訪問看護ステーションにお勤めする看護師待遇をさらに向上させると言う取り組みをご紹介します。
訪問看護ステーションの経費削減の鍵は直行直帰スタイルの構築かもしれません。
私が経営する訪問看護ステーションは3拠点。そのうち2拠点は直行直帰のスタイルを採用しております。
◆ステーション周辺の駐車場契約が不要になります。
訪問看護ステーション3拠点を運営する私たちはナース、PT(理学療法士)が約40名在籍し、1人1台(平均2万円)の駐車場を契約しており、約80万円の月額費用が発生しておりましたが、そのうち24台分の駐車場を解約することで、月額約50万円(年間600万円弱)のコストダウンが実現する見込みです。
◆事務所経費も削減します。
直行直帰スタイルを採用する訪問看護ステーションには大きな事務所は必要ありません。
今まで月額50万円(100坪)ほどかかっていた事務所を月額20万円以下の事務所に移転しようと考えています。客先に出向くことが仕事である訪問サービスには広い事務所が必要なくなるのです。
事務所移転の効果は、単純計算ですが、月額30万円(360万円)となります。
訪問看護ステーション運営における請求事務スタッフの働き方もかわります。
現在、訪問看護ステーション3カ所、介護施設1カ所で請求事務や総務、経理業務を担当するスタッフは約5名です。
月額200万円ほどの人件費が発生しておりますが、およそ4カ所の請求業務を1つの場所で行うことで、5名のうち2名は、その他業務に職務移動を考えています。
月額80万〜90万円のコスト削減を実現しますので、年間コストは最大で1000万円を超えるインパクトとなります。
◆訪問看護ステーション車輌の維持メンテナンス費用にも踏み込む。
訪問看護ステーション経営は、スタッフの数の分だけ自動車の保有が必要となります(都内ではほぼ自転車のようですが、、、)
ちなみにここ横浜では年に数回雪が降ったりする場合がありますので、冬タイヤ、夏タイヤへの履き替えが必要なんですが、このタイヤを自動車屋さんに預かっていただくと言うコストが発生します。
1台分のタイヤ預け費用が年間で2万から2.5万円ほど必要となりますので、これだけでも年間で80万円ほどの費用が発生しますが、、探しまくった結果1台分8000円ほどで預かってくれる車屋さんが見つかりましたので、、
年間で50万円ほどのコストダウンを実現します。
直行、直帰スタイルがもたらす経費削減効果は年間2000万円。
訪問看護ステーション経営における直行、直帰スタイルがもたらす、期待できる経費削減効果はざっとご紹介しただけでも年間約2000万円。
あくまでもある程度の規模感があるステーションにこそ効果的な内容かと思いますが、、。
◆年間経費削減値2000万円は ⇒ 医療者の待遇アップにつなげます。
私たちが医療者にお支払いしている待遇は相場よりも高い内容かと思いますが、、まだまだ改善の余地はありそうです。
医療者の協力も仰ぎながら、無駄な経費を削減することで、働きやすさや働きに応じた待遇を提供したいと思うのです。
◆経費削減は日常業務です。
今回ご紹介した経費削減策は
定期的な話し合いの中で、問題が提起され、可能性が話し合われた結果がもたらすもの。
今日、気がついて、明日からやり始めると言うものでは無いのです。
経営者が日々問題意識を持ち現場と会話をすることで実現できるのです。
◆経費削減(おまけ)
経費削減の範囲はまだまだあります。
これからも車両購入をし続ける私たちですので、、車両購入費用を見直すだけでも、経費の削減は実現するのです。
具体的には、オークションから直接車を仕入れると言うような方策も、年間コストを削減する可能性を秘めているのです。